俳句 2 (季節順不同)
綿帽子椿の花の赤さかな
年初め不安なままに霙れ降る
秋深し眠れぬ夜や歯の痛み
病院の窓から眺める霞みかな
石鎚の神山を隠す雲の群れ
初霜や慌ててレモン取り込みぬ
得意げにヒヨドリ咥えし家の猫
芝生枯れ浮き草沈む秋の暮れ
晴々と春を迎える気になれず
滴りし汗の溜まりに風は無く
扇風機昨日も今日も扇風機
秋冷に萎れる花や古山道
目を突けど薬もなしや秋の暮れ
まだ鳴くやコオロギのか細気声よ
コオロギの声は途絶えて秋は逝く
秋の夕年寄りばかりの里寂し
空晴れて秋風染みる夜はの月
酒飲んでゴロリ寝転び冬近し
夜は更けて寂しき虫や月落ちぬ
灰色の雨蛙土にまみれて
藁葺きをトタンで覆うて藁腐る
酒半合下戸が潰れてなお寝れず
闇透かし眺めるイキナリの雷雨
藁葺きの古き隣に人は絶え
静けさや月に刺さす虫の声
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